| 海のもの山のもの、栄養バランスを考えた [健康食]
縄文時代が1万年続いた事実は、まさに日本列島の豊富な自然と、その自然をよりよく活かす発想や創造性に富んだ才能を備えていた縄文人があってこそ、だったのです。縄文人の生活を支えたのが狩猟、魚猟、採集の三本柱でした。遺跡から出土する食用植物は約60種類、山菜やキノコ類は、約400種類以上といわれます。動物たんぱく質は、野性獣が約70種類、魚は70種類、鳥は35種類、貝類は350種類を食用としていたというデータがあります。なんとバランスのとれた食文化が営まれていたことでしょう。
薄味の秘訣 [自然の調味料]
縄文人の食卓のメインデッシュとして、縄文シチューは毎日の定番メニューであったことはほぼ間違いないといわれています。
トチの実の粉をだんご状にして入れ、具は狩りで仕留めたシカやイノシシの肉、近海で採れた魚が入り、旬の新鮮な木の芽やゴボウなどの地下茎が使われ、土器でじっくり煮込んだとされます。たっぷりの素材の旨みがダシとなり、粗塩や塩と魚で作られる「しょっつる」や「ナンプラー」のように、魚醤などで味つけしたようです。肉類の臭みをとるサンショウは薬味として重宝され、甘味を加えるには山で採取したハチミツを使用したであろうといわれています。
このほか魚貝類はもちろん、ワカメやコブなどの海草類も重要な食料も、旨みの素には欠かせない食材でした。味覚のシャープだった縄文人は、薄味で十分にそのおいしさを感じとっていたのではないでしょうか。
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