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人間の脳は、生後間もない頃から急速に発達を始め、脳細胞は3歳までに成人の70%にまで発達するといわれています。乳児が目で見たもの、耳で聞いたもの、皮フなどで受けたあらゆる刺激は、外界からの情報として脳に伝わり、脳の神経回路の発達を促します。乳児は、全身の感覚器を通して、本人も無意識のうちにあらゆるものを吸収しています。その積み重ねが、人間の心と体の発達の基礎を形作ります。
生まれてから2歳ぐらいまでは、感覚発達の第1段階といわれる時期です。母親からの授乳や抱きしめられることで触覚や皮フ感覚が刺激され、それによって互いの絆が深まります。また、体のバランス感覚、筋肉や関節の調節感覚など、重要な他の感覚とのまとまりができるのもこの時期です。さらに、4歳ぐらいからは、目的や状況、必要に応じて体をコントロールする能力が発達していき、それらが統合されて、やがて集中力や自尊心、自己を抑制する心などが発達してゆきます。
「歩く年齢になる前までに、感覚への刺激が足らず、本来あるべき発達が不十分な子どもが多い」と障害児教育の専門家は指摘しています。乳児期に、バランス感覚、筋肉や関節の調節感覚を十分に身につけることは、以後の心や体の健やかな発達への土台作りとして、大変重要な意義を持っています。
乳児期における親子体操は、子どもの感覚を高めることによる脳細胞への刺激効果と、スキンシップによる親と子の情緒の安定を生み出すのに、最適な方法といえるでしょう。
親子体操は、母親のための運動としての機能を持っています。出産後は運動不足やストレスにより、腰痛や肩こり、むくみ、冷え性、生理痛などの、不快な症状を訴えることが多くなります。これらの症状を予防して体力をつけるためには、運動習慣を持つことが必要です。親子体操は、何かと忙しく、体を動かす機会が少なくなりがちな母親のためにも、最適な体操となります。 |