「乳の出をよくしたい」
なぜお乳がでるか知っていますか?
赤ちゃんがお腹で育つ間、子宮だけでなく、乳房もお母さんの用意を始めます。まず、胎盤や卵巣からホルモンが出て、乳腺が発達していきます。分娩が終わると、今度は脳からプロラクチンというホルモンが出て、黄色い濃いお乳(初乳といいます)が出ます。そして赤ちゃんが乳首を吸うと、その刺激が脳に伝わり、オキシトシンというホルモンが分泌され、お乳の出を促します。それからのお乳は甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモンの働きで、どんどん作られていくのです。
まず、出にくいときは乳房のマッサージを
初乳が出るようになったら、ふつうは乳の出をもっとよくするために、乳首マッサージも同時に始めます。この方法は、助産婦や看護師が教えてくれます。それでも出にくさを感じたら、以下の乳房のマッサージを試してみましょう。
- 右手を左乳房の脇側の横にあて、その上に左手を乗せます。
- そのままそうっと胸の中央に向かって押します。
- 元の位置に戻したら、今度は斜め上に、最後は真上に押します。
これを片方15分ずつ、1日2回行ないましょう。なお、マッサージ前に乳房を温めておくと、より効果的です。
赤ちゃんの欲しい量=適量です
生後1ヶ月まで、赤ちゃんはどれくらいお乳を飲んでいいか分かっていません。授乳の目安は、1日目と2日目は1時間に1回、それからは1日8〜12回、2、3時間おきぐらいです。それ以降は赤ちゃんの欲求に沿って、お乳をあげましょう。それまでと比べて、授乳のスケジュールは、多少バラバラになりますが、欲しがらないときや眠っているときは、無理矢理飲ませる必要はありません。だから、お乳の量が少ないかもしれないと思っていても、それが赤ちゃんの欲しがっている量と一緒であれば、全然問題はありません。
赤ちゃんの「もっと、おっぱいほしい」のメッセージ
では、赤ちゃんが満足しているか、お母さんにも分からないときがあります。そこで、「お乳をもっと」度を調べるチェック項目を上げてみました。 1回の授乳が30分以上で、なかなか乳首を離そうとしないとき、授乳後、1〜2時間で、泣き出し、お乳を欲しがるとき、便の回数や量が少なかったり、元気がなかったりしたとき。とくに母乳不足は赤ちゃんの成長と大きく関係しますので、不足分はミルクで補いますが、母乳のあとにミルクを与える方法がベストです。
乳の出を悪くする産褥後のダイエット
産後、崩れてしまった体形は、一刻も早く元に戻したい!そんなふうに考えているお母さん、ちょっと待って。お乳をあげている時期(6ヶ月ぐらい)は、減食ダイエットしてはいけません。それは、お乳の出や成分内容に影響が出るからです。逆にその間は、600kcalほど多めにエネルギーをとる必要があります。脂質は、お乳の中に脂肪分を増やし乳房が張りやすくなるので控え、たんぱく質、カルシウム、鉄分、ビタミンは積極的に摂りましょう。
食事の摂り方と、言い伝え
昔から、乳の出をよくする食べ物があるといわれてきました。日本では、もち米、明日葉、サケなどで、沖縄ではパパイヤがいいといわれています。韓国にも同じように、ワカメを食べると乳の出がよくなるという言い伝えがあります。中国では、タンポポの根(蒲公英)がよいとか。いずれも実証はされていませんが、昔からの「おばあちゃんの知恵」的な、いい効用がそれぞれあるのかもしれませんね。実際の問題では、なるべくたくさん水を飲む事が、乳の出をよくするそうです。
乳房を乱暴に扱わないで
お乳の出がわるいからといって、力を入れて乳房をマッサージしたり、揉みほぐしたりするのは、乳腺を傷つける事になるので、よくありません。マッサージの仕方も、専門の人から教わり、それを守るようにしましょう。また乳管の出口が狭いと、溜まったお乳が詰まってしまい、なかなか出てこなくて、シコリになる事もあります。乳管からばい菌が入って乳腺炎という病気になる事もありますので、早めに病院で診てもらってください。 |