「むくみが出ている」
全身がむくんでしまった
出産後に全身がむくむことは、決して珍しいことではありません。出産後3日目ぐらいからお乳の分泌が急激に盛んになります。この時、母乳の材料として、血液中の水分が取り込まれ、使われます。尿とお乳の影響で、ある時期だけ体の中の水分が一気に減ってしまいます。すると、体の水分の調整をしている腎臓が水分の排出を抑制しようと働き、その結果、水分を必要以上にためこんでしまい、むくみがでるのです。また、出産時の影響でリンパの流れが悪くなって、むくむこともあります。
尿の検査で問題なければOK
このように腎臓に過度な負担がかかったときに、むくみが起こりますが、出産後のむくみは一時的なものだと思われますので、退院時に行った尿検査でとくに「問題あり」と言われていなければ、セルフケアや食生活の注意で、むくみはおさまっていきます。軽い運動をする、お風呂にゆっくり浸かるなどして、むくみが次第にとれてくるのを待ちましょう。セルフケアや食生活の注意については、後ほど説明します。
薬を飲んでも大丈夫?
むくみを気にする人は、どうしても利尿薬に頼ってしまいがち。利尿薬は腎臓に働いて、尿の量を増やす薬。それなりに副作用もありますので、安易な服用はおすすめできません。漢方薬にも産後のむくみに効くものがあります。「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」という漢方薬は、産後による障害(むくみ、貧血、疲労など)によいとされています。服用したいのであれば、漢方の専門医に相談してみましょう。
足だけが象のようにパンパンに
産後のむくみで、足だけがパンパンになるという人もいるでしょう。「産褥(さんじょく)血栓症」といわれるもので、出産前後の安静によって血流がうっ帯(流れが悪く滞ること)し、起こります。血液がドロドロになり、その結果、骨盤内の静脈や太ももの静脈に血栓ができ、それが血液の流れを妨げて、むくみにつながってしまうのです。「ロングフライト症候群(かつてのエコノミークラス症候群)」の出産編とでもいえば、分かりやすかもしれませんね。むくみがひどく、痛みを伴う場合は、病院で診てもらいましょう。
アロマでセルフマッサージ
こうしたむくみを穏やかに解消してくれるのが、アロマテラピー。おすすめのエッセンシャルオイル(精油)は、ジェニパー、レモン、フェンネル。ジェニパーやフェンネルにはよけいな水分を排出する作用が、レモンには血液循環を改善する作用があります。これらを計8滴以内、キャリアオイル(精油を薄めるオイル)20mlとブレンド。むくみがある場所全体にうすく伸ばして、手のひらを使って、軽くさすります。とくに心臓の遠くから近くへ向かってさするといいでしょう。
食べ物・栄養で解消しましょう
むくみを解消したり、予防したりする食べ物もあります。利尿作用がある食べ物は、キュウリ、スイカ、バナナ、ドクタミなど。夏の食べ物、南国の食べ物は水分を出すはたらきがあるそうです。栄養成分でいえば、カリウムやマグネシウムです。こうした食べ物を摂ると同時に、塩分を控えることも大切です。塩分の摂りすぎはご存知のとおり、むくみの原因になりますので。納豆は血液をサラサラにするので、下半身だけむくんでしまったときに、なるべくたくさん摂りましょう。
クリニックでも指導してくれます
最近、むくみをはじめ、産後の不調を自分でとるように指導してくれるクリニックが出てきました。クリニック内でボディケアやフィットネスを行ったり、セルフマッサージを指導したりしてくれます。こういったところでは、ケアのこつを体で覚えられるだけでなく、また同じ悩みを抱える人ばかりなので、安心できます。その間、子供の面倒もみてくれるので、人気が高いようです。このほか、むくみ解消用のスパッツや下着などを利用したり、マッサージ用の塩を利用してマッサージするのもいいでしょう。 |