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<プロフィール>
1991年3月 大分医科大学(現 大分大学)医学部医学科 卒業
東京大学医学部付属病院 産婦人科学教室研修医、 愛育病院を経て、東京労災病院産婦人科医長、 東京厚生年金 病院産婦人科医長などを歴任
女性のトータルウェルネスを考えることをライフワークとし、婦人科医という立場から「女性の美しくありたいとの想い」に応えている。
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婦人科医・土居美佐先生による女性のための健康コラム。今回はつら〜い月経前症候群(PMS)についてお話しいただきます。一口に生理痛なんていうこともありますが、その症状は人によってあまりにもさまざま。“体質の差”とあきらめる前に、原因がないか確認してみましょう。
生理の前になると体調が悪くなる女性が増えています。これを月経前症候群(PMS)といいます。
時期的には多くの場合、生理前1週間から10日間ほどですが、長い人だと生理前2週間ぐらい症状が続きます。
PMSの症状は大変多岐にわたっており、身体症状では、むくみ・だるさ・熱感・頭痛や頭重感・便秘・お腹やお乳のはりや痛み・食嗜の変化。
精神症状では、いらいら・気分の落ち込み・うつ症状・流涙・集中力や判断力の低下・不安。
肌症状では、敏感肌・にきび・しみの悪化などが代表的な症状です。
また、同じ時期に喘息やアトピーなどのアレルギー性疾患、うつ病といった持病が悪化することもあります。
コラムを読んでいただいている皆様のなかにも症状に心当たりのある方が多いのではないでしょうか?
症状の種類も多いのですが、程度も個人差がとても大きいのがPMSの特徴です。
一生のうちでPMSを一度も経験しない女性もいれば、毎月生理の前になると不快な症状に悩まされて、仕事上でミスをしたり、些細なことで友人や家族とけんかをしたり、学校や会社を休んでしまうなど、生活の質・人生の質が低下してしまうほど重症の女性もいます。
その違いはいったいどこにあるのでしょうか?
そもそもこのPMSの原因は、排卵後に卵巣から分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンなのです。
過去のコラムに書かせていただきましたが、女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。
それぞれ役割が違うのですが、簡単に言うと、エストロゲンは女らしさ・若さを保つホルモン、プロゲステロンは妊娠のホルモンといっても良いでしょう。
PMSの原因といわれるプロゲステロンは排卵をしなければ分泌されません。排卵の時期は生理の約2週間前なのでちょうど生理前2週間がプロゲステロンの最盛期にあたるのです。そのため、生理前になると不快な症状が出現するわけです。
このように説明するとプロゲステロンはずいぶん悪者のように思われがちですが、それは違います。妊娠を望む女性にとっては必要不可欠な大切なホルモンで、このホルモンの分泌が良好でなければ、妊娠できなかったり、妊娠できても流産や早産となってしまう可能性が高くなるのです。つまりプロゲステロンが分泌されること自体は正常なことなのです。
では、生理のある女性のプロゲステロンがきちんと分泌されている女性はみんなPMSに悩んでいるのでしょうか? 答えはNOです。
なぜ? PMSの原因はプロゲステロンなのに?
問題はプロゲステロンに対する感受性なのです。
プロゲステロンに対する感受性が高い女性にPMSの症状が強く現れるのです。
どんな女性がプロゲステロンへの感受性が高いのでしょうか?
『過度なストレスにさらされている女性』
『生活習慣の不安定な女性』
『体の冷えている女性』
は、プロゲステロンの感受性が高い代表格といえます。こう考えるとPMSも数ある現代病のひとつといえますね。
今回のコラムをまとめてみましょう。みなさんも心当たりをご確認ください。
・PMSの症状はありますか?
・症状はどの程度ですか?
・日常の生活に影響がでるほど重いですか?
・もしPMSが重症ならば、生活習慣や体質に心当たりはありませんか?
重症のPMSの背景には何かしら健康上の問題があることは知っておいてください。
次回はPMSの治療についてお話します。
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