おりものはすべて悪いのか?

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<プロフィール>
1991年3月 大分医科大学(現 大分大学)医学部医学科 卒業
東京大学医学部付属病院 産婦人科学教室研修医、 愛育病院を経て、東京労災病院産婦人科医長、 東京厚生年金 病院産婦人科医長などを歴任

女性のトータルウェルネスを考えることをライフワークとし、婦人科医という立場から「女性の美しくありたいとの想い」に応えている。
現「霞ヶ関土居美佐クリニック(HP)」院長。

おりものはすべて悪いのか?

婦人科医・土居美佐先生による女性の健康と美容のアドバイス。前回は女性が知っておきたいSTDについてお話いただきました。今回はSTDとも関連が深い『おりもの』について、教えていただきます。


女性が「STD(性行為感染症)にかかったんじゃ?」とふと心配になるのは、おりものの変化に気がついたときが一番多いのではないでしょうか。

おりものが「量がいつもより多い」「イヤなにおいがする」「色が黄色や緑っぽい」「茶色やピンク、赤など血液が混ざっている」「水っぽくさらさらしている」「膿っぽい」など。
このよう変化が現れたら、STDにかかっているかもしれません。

おりものの変化以外にも、“陰部のかゆみ”“おなかが痛む”なども代表的なSTDの症状です。

今回はおりもののお話を少し詳しくしたいと思います。

おりものは他人と比べても意味がない

おりものとは、主に子宮や膣からの分泌物を総称する言葉です。
「おりものが出る」現象は個人差が大きく、他人との比較はあまり意味がありません
ほとんどおりもののない人もいれば、不快になるほど大量に出る人まで、個人差がとても大きいのです。
大切なのは、今までの自分のおりものとの比較です。

image まず、誤解されがちなのは、おりものは健康な女性でもあらわれる、ということ。
たとえば、排卵期には精子が子宮内に入りやすくするために、子宮頚管からの分泌物が増えておりものが増えます。
これは生理的現象ですから、皆さんの生理周期で排卵期だけおりものが増えるとしたら、それは異常ではないということになります。

また、膣の中には常在菌と言って、数種類の細菌が常に存在しています。
膣の中はもともと無菌状態ではないのです。
この常在菌の中のほとんどは、『乳酸桿菌』という善玉菌が占めているのですが、善玉菌は膣外から病原菌が入ってきたときに、その病原菌が増殖しないように膣内を守ります。
そのときに、善玉菌がおりものを利用するのです。

乳酸桿菌の作るおりものは酸度が高く、外から入ってきた病原菌をその強い酸により殺すことで膣内を守っています。
この乳酸桿菌が作るおりものは白色で甘酸っぱいにおいがします。
人によっては乳酸桿菌に対する過剰症の女性もいます。
その場合は、おりものも当然増えてくるわけですから、心配になるかもしれませんが、これは大丈夫です。正常なおりもの、からだを守ってくれるおりものです。

反対に、乳酸桿菌が減少して、ほかの病原菌が増殖して炎症を起こすと、においが刺激臭や腐敗臭などに変化することも多いようです。
こうなってくるとSTDをはじめ、病気の心配をしたほうがよいでしょう。

正常なおりもの

  • フレッシュなうち(乾燥していない場合)は透明から白色
  • 下着に付着して乾燥してくると黄色に変わる
  • 排卵期にだけ出現して、排卵期が終わると出なくなるおりもの
  • 生理の直前だけ増えるおりもの
 ※においが気になっても甘酸っぱい印象であれば
 あまり心配しなくてもよいでしょう。

心配なおりもの

  • 生理周期と関係なく、以前よりおりものの多い状態が継続している
  • 刺激臭や腐敗臭がある
  • 色がおかしい
  • 血液が混ざっている
  • 膿っぽい
  • 陰部のかゆみや下腹痛を伴う。
    など

おりものの変調はSTDだけでなく、子宮頸がんや卵巣腫瘍でも起こります。
普段から自分のおりものの状態を観察して、その変化を見逃さないことで、STDなどの病気も早めに発見・治療することができるのです。

この記事を執筆された土居美佐先生のクリニック

霞ヶ関土居美佐クリニック(婦人科・内科)
各種健康保険取り扱い医療機関/千代田区子宮ガン検診受託医療機関

千代田線・日比谷線「霞ヶ関駅」C4出口 徒歩1分 / 
丸の内線 「霞ヶ関駅」B2出口 徒歩5分 /
都営三田線「内幸町駅」A6出口 徒歩3分 /
JR線 「新橋駅」日比谷口・銀座線「新橋駅」7B出口 徒歩10分

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