ファーストフードという言葉は、もうすっかりお馴染みになりました。注文すると、サッと出てきて、サッと食べられるファーストフードは、なかなか便利なもの。時間の無い時や一人で食事をする時には、利用する頻度も高くなります。でも、便利だからといって、いつもそればかりというのは、やはり考えものです。
近年、良く耳にするようになったのがスローフードという言葉。これは“美味しい食卓をもう一度考え直そう”と、80年代後半イタリアから誕生しました。きっかけは、スペイン広場の一角にファーストフード1号店がオープンしたことだったとか。それを見たトリノ在住の男性がスローフード協会を設立し、今では世界38カ国にこの協会の支部があります。
イタリアは、食事を大切にする国。前菜から始まり、パスタやリゾット、野菜を添えたメインディッシュ、デザートで締めくくる食事は2〜3時間かけて楽しむのが当たり前。実はこの食事、メインディッシュで肉や魚をとる前に、穏やかな消化吸収のパスタを食べて血糖値の急激な上昇を防いだり、食べ過ぎを防止したりするという理にかなったスタイルなのです。しかも、ゆっくりと時間をかけながらたくさんの種類の食材を食べることができ、身体にとても優しい食べ方だといえます。
元来、食事は家族や友人が団欒しながらゆっくり食べるものであり、心身の疲れを癒す時間でもあります。スローフードはまさしく、そんな理想の食卓を目指す運動。ゆっくり食事を楽しむだけではなく、旬の素材やその土地ならではのメニューやスタイルを大切にしていくことなのです。たまには、こんなスローフードを意識して食事をしてみると、ちょっぴり新鮮な気持ちになれるかもしれません。 |