 こんにちは。日本カウンセラー学院講師、ホリスティックハート院長の青山克子です。 私は、心理学を、単に心理カウンセラーが学ぶ知識として考えるだけではなく、ビジネスやプライベートなど、皆さんの身近な日常で活用できるものとして、日々講演活動、執筆活動を行っています。
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上司と部下、職場でのコミュニケーションは誰しも悩みの種。職場での人間関係を例にして、仕事だけに限らず上下関係におけるコミュニケーションの注意点をチェックします。
前回のコラムでは、“プレッシャーで行動を起こせない”そんな時、どのようなことに気をつけどのような考え方をすればいいのかということをお伝えしました。
今回から“プレッシャーをやる気に変えるコツ”として、部下や同僚、周囲の人々のやる気を引き出すようなコミュニケーションについてお伝えしたいと思います。
それではさっそく参りましょう。
以下は、あるプロジェクトのリーダーを初めて任された、入社2年目のチワ輪さんと、彼の上司ブル山さんとの会話です。
| - ある会社での会話 - |
| チワ輪さん |
『あ、あのぉ……大きなプロジェクトを任せていただいたのは身に余る光栄で、大変嬉しく思うのですが……。自分がリーダーとして、やり遂げられるのかどうか不安で……」 |
| ブル山さん |
「何で不安なんだ! 君なら大丈夫だよ! 信じているんだから、弱気なこと言わないでくれよ。不安なんて言わないで頑張れよ」 |
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| チワ輪さん |
「分かりました……。頑張ります」 |
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| ブル山さん |
「よしっ! 頑張りなさい!」 |
| チワ輪さん |
「……はい」 |
一見、うまくまとまった上司と部下の会話ですね。
結果としてチワ輪さんは「頑張ります」と言っているので、上司のブル山さんとしては「なかなか良い対応ができた!」と思っているかもしれません。
ですが……。果たしてチワ輪さんは、本当にやる気を感じながら頑張ろうと思っているのでしょうか?
二人の会話を振り返ってみましょう。

「あ、あのぉ……大きなプロジェクトを任せていただいたのは身に余る光栄で、大変嬉しく思うのですが……」
この言葉を見ると「身に余る光栄」と口では言っていても、どこか躊躇しながらの表現になっています。
この状態は“本音と表現が不一致”と言っていいでしょう。
チワ輪さんの本音としては、プロジェクトリーダーになることを未だ受け入れることが出来ていない。「本当に自分が出来るのか?」との不安でいっぱいであると考えられます。

「何で不安なんだ! 君なら大丈夫だよ! 信じているのに弱気なこと言わないでくれよ。不安なんて言わないで頑張れよ」
部下を元気付ける、上司として望ましい言葉のようにも見えます。
ところが、よくよく見ると、チワ輪さんが一区切り話し終える前にブル山さんが話し始めてしまっています。
これでは、相手は本音を話すどころか「この人と関わろう」という気持ちさえ失ってしまいます。
チワ輪さんが「とりあえず頑張ろうと言っておこう」という気持ちになるのも無理はない状況ですね。