飲み薬と注射

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「剤形による効き目の違い」
 注射と飲み薬ではあなたはどちらの方が楽だと感じますか?

一般的には、飲み薬の方が自分で飲むことができるし、注射のように痛い思いもしなくてよいので、楽に使えるといえます。ですから、薬を造る製薬会社は、ある効果のある物質をみつけると、なるべく飲み薬で、1日に飲む回数の少なくてよい薬にしようとします。

しかし、薬が効くまでの時間は、注射剤のほうが飲み薬より早いのです。通常、飲み薬が正しい効果を発揮する(薬が効く)ためには、薬の吸収(薬が消化管から血管に入ること)、分布(血管を通って薬が患部にいくこと)、代謝・排泄(いらないものを体内からなくす仕組みのこと)が必要です。これに比べて、注射剤では吸収の過程が無かったり(静脈注射)、あっても消化管からではない(皮下や筋肉注射)ので早く血管に入り、飲み薬より患部に薬がはやく到達できるからです。
しかし、効果発現が早い分、注射剤は飲み薬に比べて副作用が強くでる場合もあります。

ここで喘息の方の例を考えてみましょう。例えば、時々起こる喘息の小発作時には、飲み薬で対処しますが、大発作を起こしている場合には、飲み薬よりも注射剤の方が、前述の通りすぐ効くので効果的です。

また、普段は気道の炎症だけを抑えたいのですから発作の予防には気道だけに薬を作用させる吸入剤という外用剤が選択されます。この吸入剤は、全身につながっている血管に入って作用するもの(飲み薬、注射剤タイプ)とは異なり、局所に作用しますので、全身の副作用を防ぐことができるため喘息発作予防には大変優れた剤形といえます。

このように、薬は同じ主成分でも、年齢等ライフワークにあった形、病態によって適した形、病態の進行度によって適した形、服用や携帯に簡便な形が望まれるため、いろいろな形をしているのです。

 主な剤形の良い点と悪い点
剤形 良い点 悪い点
飲み薬 簡単に使用できる 注射剤より効くまでに時間がかかる
錠剤・カプセル剤 服用・保管・携帯しやすい 細かい使用量の調整ができない
粉薬・液剤 細かい使用量の調整が可能 錠剤・カプセル剤に比べて服用・保管・携帯しづらい
注射剤 飲み薬では体内で壊れてしまい、効果ががなくなる成分を薬にできる 飲み薬に比べ効果がはやくでるが、副作用も強くでる
外用剤 局所的に作用するタイプのものは、全身性の副作用が少ない 
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