医師の処方による薬とは、“患者さんのすべてのこと”(例えば年齢、体重、その時の症状だけでなく過去の病歴や体質、その他の疾患の有無等)を考えて、“その患者さん”の“現在の症状”を考えて“必要な分だけ”渡す薬で、洋服で例えるならばイージーオーダーのようなものです。日本は国民皆保険制度下にありますので、日本の国民は、通常、病院にかかると保険診療を受けていますし、さらに院外処方せんが出て薬局で調剤してもらうと保険調剤を受けていることになります。
この保険診療・保険調剤で使用できる医薬品は、厚生労働大臣が定めた薬に限られていて、これらが原則として、処方される薬になります。処方される薬は、大部分が1つの薬の中に1つの主成分しか入っていないことから、薬を組み合わせることにより、バラエティーに富んだその人に最も適した処方を作ることができるのです。ただし、中には複数の成分を混ぜて作る“配合剤”(つまり処方が固定されているということ)もまれにあります。
風邪で鼻と痰がひどいが、喉はあまり痛くなく、咳もあまりでない状態だとします。その場合、医師の処方(イージーオーダー)なら医療保険で使用できる医薬品の中から、鼻水を抑える薬と痰をきる薬が選ばれると思います。また医師の処方で使える薬は1つ1つが別成分であるので、例えば、鼻の症状だけが治ってきたら、医師の判断で痰をきる薬は継続し、鼻水を止める薬だけを減量したり、やめるという調整がききます。
また、これらの薬は、各薬の単位(例えば1錠)あたりの値段(薬価)が国で決められていますので、全国どこでも薬そのものの値段は変わりませんが、原則として、患者さんが希望しても、医師の処方せんが無いと薬局等で購入することはできません。 |