「頭が痛い」
急にひどく痛みだすのは危険
 なんらかの身体的疾患から頭痛が現われる時は、突然の激しい痛みである場合が多いものです。すぐに処置をしなければならないことが多く、手遅れになると生命を落とすことさえあります。主なものとして、くも膜下出血、脳腫瘍、脳出血、髄膜炎など、ほとんどが脳に関係する病気です。例えば慢性硬膜下血腫の場合、激しい痛みはありませんが、軽い麻痺が起きます。髄膜炎は風邪に似ているので発見しにくいものですが、若いときには頭痛が起きたことがない人、頭を振ると痛みが増すような場合、吐き気や嘔吐がある場合には疑ってみて下さい。これらの症状があったら、大至急、内科にかかる必要があります。
慢性頭痛のほとんどは、血行不良によるもの
慢性的な頭痛のほとんどは、緊張型あるいは筋収縮性頭痛といわれる血行不良によって筋肉が凝ることから起きます。頭が締めつけられるような痛みが終日ダラダラと続くのが特徴です。夕方から夜にかけて悪化する傾向もあり、首を回すとめまいが起きることもあります。筋肉や神経の緊張と凝りが原因のため、肩こりなどを伴うことが多いもの。長時間同じ姿勢で仕事をする人などに多いのですが、姿勢の悪さ、歯の噛み合わせ、睡眠不足、眼精疲労などからも起こり、精神的なストレスも大いに影響します。
頭痛になりにくい生活を
身体的疾患のない慢性的な頭痛の場合、多くの場合は日常生活に頭痛を引き起こしやすい要因があります。なかでも気をつけたいのが睡眠不足です。疲労が溜まり体が弱っていると、頭痛が起きやすく症状もひどくなる傾向があります。規則正しい生活、しっかり寝る、きちんと食事をする、適度な運動をする、ストレスをためないなど、体と心の疲れを溜めないよう健康に暮らすことが、頭痛に悩まされないための生活です。
左右どちらかがズキズキ痛む
心拍に合わせて、左右どちらかのこめかみがズキズキ痛むのは血管が肥大して起こる頭痛で、いわゆる片頭痛がこれにあたります。おでこのあたりや、目の奥が痛むこともあります。半日から長い場合は3日ぐらい続き、進行すると頭全体に痛みが拡大します。ある程度定期的に継続して起こるのも特徴で、ストレス、ホルモンのバランスの乱れ、睡眠不足や寝過ぎ、季節の変わり目などのほか、音や光がきっかけとなって起こるとされていますが、そのメカニズムは解明されていません。目がチカチカする、食欲が増す、甘いものが欲しくなる、体がむくむ、不安な気持ちになるなど予兆を感じる人も多いようです。
片頭痛には光は禁物
片頭痛は体を動かすと痛みが増すので、安静にしていることが大切です。吐き気を起こしたり目を開けていられないことも多く、光の刺激が痛みを増すので休む部屋は暗くしましょう。ひどくなると鎮痛剤が効かなくなりますので、なり始めに飲むのが有効です。また、カフェインは血管を収縮する作用があるので、コーヒーを飲むと痛みが和らぎます。頭を冷やすのも良いでしょう。あまりにも頻繁に起きたり、痛みが激しい場合は医師に相談しましょう。
朝辛く、夕方になると軽くなる頭痛
頭が痛いというよりは不快さや重さを感じ、特に朝に痛みがひどく、夕方になると感じなくなるような場合は、うつ病が原因の可能性もあります。頭痛はうつ病の三大症状のひとつで、その他に早く目が覚める、眠れないといった睡眠障害や、意欲の低下、食欲不振などの症状がみられ、休養しても疲れがとれないことも特徴です。うつ病による頭痛の場合は、鎮痛剤は効きません。検査をしても何も異常が見つからないときは、このようにうつ病が原因で頭痛が起きているケースもあるので、精神科や心療内科を受診してみるといいでしょう。
目や耳の病気も原因に
眼精疲労の場合は、疲れをとると頭の不快感は治まりますが、目の奥から頭にかけて痛みがある場合、目の病気による頭痛が考えられます。特に注意したいのが吐き気を伴う頭痛です。急性緑内障を起こしている場合、突然眼圧が高くなって頭痛が起き、目がとても痛くなりさらに吐き気がします。眼科でなら比較的容易に診断出来るこの病気も、脳出血などが疑われて脳外科で診てもらった場合、検査で脳に異常がないと診断されて、発見が遅れることがあります。また中耳炎や外耳炎、鼻炎や蓄膿症(ちくのうしょう)でも頭痛が起こります。
頭痛になりやすい体質
親が頭痛体質の場合、片頭痛を起こしやすいというデータもありますが、ホルモンのバランスを崩しやすい体質の人は頭痛で苦しむことが多いようです。体が疲れやすい人、自律神経が生まれつき弱い人なども、体質改善しない限り、なかなか頭痛から逃れにくいといえるでしょう。貧血も頭痛の原因となります。頭全体が痛い、頭が重いと感じることが多く、鎮痛剤を服用しても症状にはあまり変化がありません。
朝起きてすぐの頭痛
朝起きてすぐ起こる頭痛は、高血圧が原因の場合があります。仮に血圧値が正常範囲であっても、血圧が急に上昇すると頭痛を起こしてしまうのです。これは、血圧の上昇によって脳内の太い血管が急に広がり、脳内の神経が刺激されるためで、特に目覚めた直後は、脳の血管が急に広がるために頭痛が起きやすくなります。血圧が下がると治まることが多いのですが、普段から高血圧の人は頭痛が起きやすいので、頭痛が続くようなら必ず受診しましょう。また、異常な血圧上昇が起きるケースとしては、腎臓障害、妊娠中毒症、抗精神薬を服用している人が赤ワインやチーズを食べた後などが考えられます。
空腹時の服薬はさける
頭痛薬や鎮静剤は素早く効き目が現われるのが特徴です。それは言い換えれば強い薬だということです。胃を荒らすことが多いので、空腹時に飲むのは避けましょう。食後すぐに、たっぷりの水で飲みましょう。もし空腹時に飲まなくてはならなくなったら、水ではなく牛乳と一緒に飲むとよいでしょう。また、これらはあくまでも痛みを抑えるだけで、原因を解決するための治療ではありません。原因によってはもっと適した薬もありますから、頭痛が起きたら薬を飲むというパターンではなく、慢性的な場合はきちんと病院で診察を受けることが大切です。
鎮痛剤依存には、要注意
慢性的な頭痛を訴える人のなかには、ほとんど日課のように頭痛薬や鎮痛剤を飲む人もいます。しかし、これは間違っているだけでなく危険です。こうした薬は症状を抑えることを目的としていますから、体が慣れると効き目が薄れてきます。また、薬を飲まないと普通に暮らせない、頭痛が起こりそうだからいつでも携帯するという状態になりやすく、身体的にも精神的にも依存状態に陥りやすいのです。こうしたことを続けていると、胃を荒らすなどの身体的なストレスも大きく、ほかの病気を引き起こしかねません。薬に頼らないで症状を和らげる方法を見つけること、また根本から治療することが重要です。
気になる症状については、一人で判断をせず、お近くのクリニックまたは病院で検査をして下さい。専門家の意見や判断を仰ぐことをお勧めします。 |