固いものをしっかりかめますか?
耳の下に両手を当てて大きく口を開けてみて下さい。骨が動いているのがわかると思います。これがあごの関節です。この関節が炎症を起こしてスムーズに動かない状態が「顎関節症」です。あごの関節が動くときに違和感がある、カクッと音がするようなときは顎関節症の可能性があります。虫歯や歯茎の炎症がないのに、固い物を噛んだ時あごの骨が痛む場合は、さらにその疑いが強いといえます。症状が進行すると口を開けようとするととても痛くて、口が開かなくなります。
あごの骨はデリケート
昔に比べると日本人のあごの骨はどんどん小さくなる傾向にあります。骨が小さくなる程あごにかかる負担も大きくなりますから、顎関節症になる人も増加しています。ちょっとした噛み合わせや背骨が曲がっていることなどで、あごの骨にかかる負担がとても大きくなり、すぐに影響がでます。骨、筋肉、歯の連携のどこかに支障があるとあごの関節に影響が出ます。軽い顎関節症なら、日ごろの生活習慣を見直すことで自然に治ることもありますが、逆にそのまま改善しないと、一時的に良くなることはあってもまた再発してしまいます。
ほとんどは日常生活に原因が
顎関節症は、噛み合わせが悪い、片方だけで噛む、いつも同じ側を下に横になるなど、日頃のあごへの負担から、あごの関節がずれた状態になってしまうもので、骨そのものには異常がありません。原因としては、肩こりや背骨の歪み、いつも強く噛み合わせている、生まれつきあごの骨が変形している、交通事故などで背骨やけい骨にずれが生じた等が考えられます。歯の噛み合わせの矯正治療で治る場合もありますが、矯正の仕方が悪いと却ってあごを痛めることになるので慎重に。症状がどんどんひどくなるようなら、専門医の診察を受けましょう。
そのままにしていると、ほかの症状も引き起こす
口が開きにくいと感じたら、首の付け根のあたりや下あごの後ろをよく揉みましょう。あごの関節の異常は首や肩周辺の筋肉の緊張と関係があることが多いので、その辺りをよく揉みほぐしてみましょう。実際、首や肩こりをほぐすだけで症状が良くなることも少なくありません。また顎関節症をそのまま放置すると、肩や背骨に影響して、歯が浮いたり、顔がゆがむなどの症状が現われることもあります。
バランスよく、あごを使う
顎関節症になりにくい生活とは、まずバランス良くあごまわりの筋肉を使うことです。食事をする時は、右側で噛んだら次は左側と、両側の歯をバランス良く使いましょう。歯を抜いた時や治療した歯の詰め物が取れた時は、そのまま放置しないようにしましょう。歯並びにも影響します。また、意識して強く噛み締めないようにしましょう。うつ伏せ寝や、片頬を押し付けるような寝方がクセになっている人は、できるだけ仰向けで寝るようにしましょう。また肩や首が凝っている人は、マッサージなどで緩和しましょう。
どのくらい口が開きますか?
どのくらい口が開くかで顎関節症の疑いがあるかどうかがわかります。口を自然に開けて縦に指が2、3本入るようなら問題ありません。心配な人は、次の割り箸テストを試して下さい。このテストは治療効果もあるそうです。
<わりばしテスト>
- 畳か硬めの布団の上に大の字になり、仰向けに寝る。
- 口を半開きにして、割りばしの1本を横にくわえるようにして口角にのせる。
このとき割りばしをくわえてはいけません。
- 身体をリラックスさせて30分そのままの状態を保つ。
- 30分後、口を開けたままゆっくりと起きる。
そして、まっすぐに立ち、遠くを見ながら口をゆっくりと閉じてみる。
どこか少し当たったらそれ以上噛まないように。
※このとき、引っかかるような感じなど、いつもと少し違う感じがした場合には顎関節症の疑いがあります。
気になる症状については、一人で判断をせず、お近くのクリニックまたは病院で検査をして下さい。専門家の意見や判断を仰ぐことをお勧めします。 |