ついつい空きっ腹にコーヒー
朝はギリギリまで布団の中。朝食には手をつけず、目覚めのブラックコーヒー1杯だけで出社。仕事や打ち合わせをしながら、眠気覚ましに濃い目のお茶を飲み、昼食は軽く、ソバ。忙しくて昼食を食べられないこともけっこう多い。会社からの帰りには、同僚と空きっ腹にビール。「うー、これが腹にきく〜!」なんて、本人はご満悦。昼前、夕方、何となく胃がキリキリと痛むようなら、自分の生活を振り返ってみましょう。このような 「胃に悪い」生活を送っていたのではありませんか。
食べ物が入ってから出ていくまで
食べ物が口から入り、食道→胃→小腸→大腸を経由して出て行くまで、おおよそ1〜2日かかると言われています。食べ物が口の中で咀嚼(そしゃく)される時間は、3〜60秒。食道を通過する時間は、固形物であれば6、7秒、水分であれば1秒程度、胃に入った食べ物は胃液と混ざり合い、消化されながら、徐々に小腸へと送られていきます。胃に留まっている時間は1〜2時間で、水もの、冷たいものは早く、油っぽいもの、固いもの、温かいものはゆっくりになります。
胃はとっても丈夫でデリケート
これだけさまざまなものが入って、出て行くわけですから、ちょっとやそっとのことでは、胃はやられません。少々、傷がついたとしても、すぐに回復することができます。また、PH1.5〜2というたいへんに強い胃酸にもやられないぐらい、胃というのは耐久性がある場所なのです。そんな丈夫な胃なのに、なぜ痛みが起こったりするのでしょう。それはある状況下だと、胃がもとに戻らないうちに、次から次へと刺激が加わり、回復が追いつかなくなってしまうのです。
空腹だと痛くなる理由
ダメージを受けた胃にとって、胃酸は大変な刺激物。胃酸によって、少しずつ胃の粘膜が荒らされていき、その結果、赤く、ただれてしまうのです。特に空腹時は、食べ物、飲み物によって胃液が薄まらないため、食後よりも余計に激しい痛みがおこります。飲み物や食べ物など、少しでも胃に入れてみて、痛みが治まるようだったら、胃酸によって粘膜がやられているという印です。
ストレスを感じる胃
現代人でストレスを感じないという人はほとんどいないでしょう。しかしこのご時世、仕事をする人のストレスはふつうではありません。脳はストレスを感知すると、体のいろいろな部分に訴えかけ、ストレスを緩和しようと、いろいろな手を打ちます。胃の場合、動きが活発になり、胃酸がたくさんつくられる一方で、胃への血流は弱くなり、粘膜をつくる働きが低下します。つまり、胃を守る部分は弱まり、消化する部分は強まるのです。その結果、胃がちっとも治らず、どんどん状態が悪くなる、「ストレス性の胃痛」へと進んでいくのです。
リラックス法をレッツトライ
ストレスをうまい具合に回避できる方法の一つがリラックス法です。では、実際にリラックス法にトライしてみましょう。床の上に寝転がり、軽く目を閉じます。両手足は投げ出すような感じで。鼻から息を吸い、吐いたあと、数秒間息を止めます。そのたびに「ひとーつ、ふたーつ」とのんびりと数を数えていきます。リラックスしてくると、両手足が膨らんでくるような錯覚が出てきます。こうしてリラックス状態を10分から15分ぐらい、続けます。これを毎日、朝、晩、続けるとよいでしょう。
胃薬で応急処置
薬局の店頭にはたくさんの胃腸薬が並んでいます。胃酸による胃の痛みを抑えたいのであれば、「制酸薬」というタイプの胃薬を、薬剤師に選んでもらいましょう。制酸薬のなかにも、即効で効くタイプ、ゆっくりと効き目が出てくるタイプ、胃粘膜保護薬、鎮けい薬(けいれんを抑える薬)が一緒になっているタイプ、などが、出回っています。制酸薬の場合は、食前か食間、寝る前に服用しましょう。胃に食べ物がないときのほうが、効き目がよいのです。 |