疲れ目の30〜60%は「ドライアイ」
近ごろは目の乾きを気にする人がとても増えているようです。少し前までは、数多い目のトラブルのうちでも、あまり取り上げられることのない症状だったといってもいいでしょう。乾きはさらに、目が疲れやすい、まばたきが増える、目の中がゴロゴロするといった症状を伴いがちです。眼科で診てもらい、それらの原因が目の乾きにあることがわかることも少なくないようです。いいかえれば、それだけ気付きにくい病気だということです。目が乾く病気に、ドライアイがあります。最近では疲れ目を訴えて眼科を訪れる人の30〜60%は、ドライアイが原因だといわれています。
パソコンの画面が目を乾かせている!?
目の表面は涙でうるおっています。涙には2種類あり、泣いたり笑ったりしたときにでる涙を「反射性の涙」といい、目を開けている間たえずでている涙を「基礎的な涙」といいます。基礎的な涙の分泌をうながし、目の表面に涙の膜をつくるのが、まばたきです。まばたきをする回数は、通常、1分間に10〜20回です。それがパソコンなどの画面に向かうと、5〜10回に半減するという報告があります。これまで、ドライアイは中年以降に多かったものですが、パソコンを操作する機会が増えた現在、若い女性にとっても無関係ではなくなっています。
重いドライアイを引き起こす「シェーグレン症候群」
シェーグレン症候群という病気から、ドライアイになることもあります。体には、外から入ってきた異物を攻撃する働き(免疫)があります。この働きが、自分の体内にあるものまで攻撃してしまう(自己免疫)ために起こる病気と考えられています。シェーグレン症候群になると、強烈に目が乾きます。口の中の乾き、関節痛を伴うなど、症状は全身に及ぶこともあります。難病のひとつに数えられ、医療費補助を実施している自治体もあります。目の乾きがひどいときは眼科、口の乾きがひどいときは口腔外科か耳鼻科、症状が全身に及んでいるときは内科で診てもらいましょう。
涙を減らす要因を遠ざける
目が乾く原因は、涙の分泌量が減ることです。たいていは、一時的なもので、放っていても自然に治ります。なかには、進行することもありますが、涙を増やす方法も医薬品もまだありません。症状をおさえるには、涙の分泌を減らす要因をさける必要があります。一部の精神安定剤、高血圧、糖尿病などの薬は、涙の分泌量を減らしてしまいます。暖房した室内、飛行機の機内、サウナ風呂、強風下などでは、涙の蒸発量が増えます。目の乾きが気になる人は、できる限りこれらの要因を遠ざけたほうがいいでしょう。
目薬は、防腐剤の入っていないものを
減少した涙を補うために、目薬をさす人をよく見かけます。目薬は、防腐剤の入っていないものがいいでしょう。なぜなら涙の分泌が不足すると、防腐剤を完全に洗い流しにくい状態になり、目に残った防腐剤が、角膜を傷つけることがあるからです。ドライアイ用の目薬の中にも、防腐剤の入っているものと入っていないものがあります。できれば防腐剤の入っていないものを選び、また使用期限にも注意しましょう。
ドライアイ防止メガネで、涙の蒸発をおさえる
目の周囲の湿度を高く保ち、涙の蒸発を防ぐことができるメガネが市販されています。これはドライアイ防止メガネといい、通常のメガネと水泳用のゴーグルを足して2で割ったような形をしています。このメガネをかけると、かけないときに比べて、涙の蒸発量は4分の1に減少したという報告があります。軽度のドライアイであれば、症状を改善できることもあるそうです。
気になる症状については、一人で判断をせず、お近くのクリニックまたは病院で検査をして下さい。専門家の意見や判断をあおぐことをおすすめします。 |