顔はおしゃべり
顔からは、体と心についてのさまざまな情報を読みとることができます。適度に血の気があり、皮膚がなめらかで、できものやむくみがなく、表情は豊か、かつ、目や口のしわが左右対称であれば、まずは健康、心配ありません。逆に、これらの条件が備わっていないときは、心身の不調を知らせるシグナルだったりします。キャリアをつんだ医師は、顔から30以上のシグナルを読みとるそうです。なかでも最も体調とむすびついているのが、顔色かもしれません。青白かったり、赤すぎたり、黄色だったり、どす黒かったり、原因によって、顔はさまざまな色味をおびます。
青白いときは、まず貧血を疑ってみる
顔が青白く、動悸、息切れ、頭重、疲労感を伴うときは、まぶたをひっ繰り返してみましょう。まぶたの裏が赤みに乏しいときは、貧血が考えられます。原因として最も多いのは、血液中の鉄分が不足して起こる貧血です。軽いときには、食事療法だけで治ります。レバー、あさり、ひじき、大豆、ほうれん草などをしっかり食べるようにしましょう。近ごろダイエットのしすぎで、貧血になる人が増えています。貧血を甘くみてはいけません。重くなれば、鉄剤を投与しなければならなくなります。
似ているようで違う、貧血と低血圧
貧血とは、血液中の血色素(ヘモグロビン)が不足した状態をいいます。貧血とよく似た症状があらわれるものに、低血圧があります。しかし低血圧の症状は、心臓のポンプ作用が低下して、血液が体内の隅々まで行き渡らなくなっておこります。貧血は血液成分の変調で、低血圧は血流の変調です。症状は似ていても、両者の原因はまったく別のものです。したがって貧血が治っても、低血圧が治るとはかぎりません。
さまざまな病気が、顔を青白くする
貧血で月経の量が多い、あるいは期間が長いといった症状を伴うときは、子宮筋腫や子宮内膜症の疑いがあります。婦人科で診てもらったほうがいいでしょう。また、嘔吐や下痢、食欲不振、体重の減少を伴うときは、胃や腸から出血していることも考えられます。貧血でなくても、顔が青白くむくんでいる、頭痛、食欲不振、疲れやすいといったときは、心臓、腎臓、肝臓などの病気かもしれません。内科で検査してもらいましょう。そのほか、痔による出血で貧血になり、顔が青白くなることもあります。
赤いときは、まず熱をみる
顔が赤みを帯びているときは、まず熱を計りましょう。熱があるだけなら、しばらく様子をみます。38〜39度まで上がったとき、嘔吐や下痢を伴うときは、内科で診てもらったほうがいいでしょう。お酒の飲み過ぎ、人前にでて緊張したときなどに赤くなるのは、一時的な現象です。しばらくすれば、もとどおりになります。
顔が赤くなるさまざまな病気
赤ら顔で肥満気味のうえに、のどが渇き、尿量がふえ、強い疲労感があるときは、糖尿病。頭痛、めまい、動悸、息切れ、肩こりなどを伴うときは、高血圧。赤黒く(チアノーゼ)、のぼせ、めまい、頭重を伴うときは、多血症という病気が考えられます。また、手足は細く、下腹部は肥満、顔は丸く膨らんで赤くなる病気に、クッシング病があります。これは副じん皮質ホルモンが過剰になるために起こる病気です。気になるようなら、内科で診てもらいましょう。
顔がどす黒くなる病気
日に焼けた直後は赤くなりますが、しばらくするとどす黒くなってきます。ひどいときには、皮膚ガンになることもありますが、たいていは心配いりません。顔だけでなく、手のひら、脇の下、関節なども黒ずみ、歯茎や舌、唇の裏に青黒いはん点が出ているようなら、アジソン病の疑いがあります。副じん皮質の機能が低下して起こる病気で、色素が沈着して顔がどす黒くなるのです。また顔や白目、全身が黄色っぽくなるときは、黄だんの症状があらわれていると考えられます。早めに病院で検査を受けたほうがいいでしょう。
気になる症状については、一人で判断をせず、お近くのクリニックまたは病院で検査をして下さい。専門家の意見や判断をあおぐことをおすすめします。 |