更年期に多いのは、立ちくらみ
遊園地でコーヒーカップなどの乗り物から降りたあと、目の前がグルグルと回って見えることがよくあります。この症状を、めまいといいます。お風呂の浴槽から出たとき、急に立ち上がったときにも、よく似た症状がおこりやすいものです。この場合は、同時に目の前が真っ暗になり、体のバランスがとりにくくなります。こんな症状を、めまい感または立ちくらみといいます。両者を区別することもありますが、ひとくくりにして捉えられることのほうが多いようです。更年期に多いのは圧倒的に立ちくらみです。
めまいの原因はさまざま
立ちくらみは、貧血や高血圧、低血圧の人によく見られ、脳内の血液量が一時的に不足して起こるものです。めまいも立ちくらみもたいていはすぐに治まるので心配いりません。なかなか治らない場合は、耳の中にある身体のバランスを保つ器官(三半規管)の病気であったり、動脈硬化、まれに脳の組織が傷ついている可能性も考えられます。もちろん更年期障害のひとつとして、また精神的な原因で起こることもあります。症状について「いつも、いつも」とか「この何年来」といった言葉とともに、めまいを訴える人は、精神的な原因による場合が多いようです。
身体を動かすときはゆっくりと
頻繁にめまいが起こる時は、どういう状況で起こるかを、自分なりにつかんでおくことが大切です。きっかけになる行動がわかったら、その行動をするときには十分に注意します。たとえば急に立ったときにめまいがおきやすいのなら、ゆっくりと身体を動かす習慣を、普段から身につけておくことです。また血圧が高いからといって、血圧を下げる薬をむやみに使うことはかえって危険です。医療機関で検査を受け専門医の指示に従いましょう。
めまい+耳鳴りは、メニエール病の可能性も
耳の中でザーザー、ギシギシ・・・。実際にはしていない物音が、自分の耳の中から聞こえてくる。これを耳鳴りといいます。めまいと耳鳴りがいっしょに起こる病気に、メニエール病があります。この病気は、耳の奥(内耳)に一時的なむくみができるために起こるとされています。症状は、1日に1〜3時間くらい、1〜数回繰り返したあとは、自然におさまります。一時的に耳が聞こえなくなることもありますが、脳の病気でも、命にかかわる病気でもありません。ただしあまりに長い時間続いたときは、別の病気の可能性も考えられます。
耳鳴りは、気にしすぎると長引く
寝不足が続いたとき、ストレスが重なったとき、体調を崩しているとき、耳鳴りはひどくなるようです。肩こりがひどいとき、気圧の低い曇った日に、耳鳴りが強くなるという人もいます。ときには重大な病気がかくれていることもありますが、たいていは自然におさまります。気にしすぎると、かえって症状を長引かせかねません。耳鼻科に相談したら、原因は耳垢がたまったためだった、という例もあるくらいです。
似た音を聞くと、耳鳴りは消える!?
耳鳴りの症状を訴える人に、耳鳴りに似た音を聞かせて治療する、という方法があります。これはマスカー治療法(※)といい、アメリカで開発されました。マスカー治療法をおこなっているある日本人医師によると、一日中耳鳴りがしている人には、1回1時間、1日に2〜3回、寝る前だけの人には、寝る前30分〜1時間、耳鳴りに似た音を聞かせます。その結果、6割の人の症状が改善、消滅したそうです。(小林耳鼻咽喉科内科クリニック院長 小林謙氏)
※耳鳴りに近い音を一定時間聞かせて(遮蔽音)その後聞いてなくても一時的に耳鳴りが聞こえてよくなる遮蔽効果の持続を利用した治療法です。
気になる症状については、一人で判断をせず、お近くのクリニックまたは病院で検査をして下さい。専門家の意見や判断をあおぐことをおすすめします。 |