汗はいくらかいてもいい
汗をかくこと自体は、病気ではありません。暑いとき、運動をしたとき、食事をしたとき、または病気をして、上がった体温を下げる役目をするのが、汗です。ほかに肌にうるおいを与える役目をしたり、興奮したときにも汗が出ます。まれにほとんど汗をかかないという人もいますが、あまり長生きのできない人が多いという説まであるくらいです。汗はいくら出ても、水分を補給していれば、出すぎたことで身体に悪い影響があるわけではありません。でも、やたらと大量にかく汗には、少々手をやきますね。
全身にかく汗
たいがいの場合は、身体が活発に活動している証拠なので、問題はありません。お酒の飲み過ぎ、肥満、または自律神経失調症から、多汗になることもあります。こんな場合は、原因となっていることを改善すれば、汗の量も減ります。風邪などの病気で汗がたくさん出るのは、病気が治ればおさまるものです。また更年期障害から多汗の症状がでる人もいますが、ホルモン治療をおこなうことで、汗を抑えることができます。
ある部分にだけかく汗
生まれながらその部分に、汗を出す口(エクリン汗腺)が多いことによるものです。ひどい場合は、したたり落ちるほど大量の汗が出る人もいます。体のある部分から出る汗は、緊張したときなど、たいていは精神的なことがきっかけになります。手のひらや足の裏に多くの汗をかく人には、特にこの傾向が強いようです。こうした多汗を抑える最良の治療法は、気にしないことだといわれています。人から変な目で見られるのではないか、なんて気をまわさないことが大切です。本人が思っているほど、他人は気にしていないものです。
汗はほとんど匂わない
汗がくさいというのは、誤解です。においの強いものを食べたときには、わずかに混じりますが、本来ほとんど無臭です。汗がにおうのは、皮膚の表面にいる細菌が酸化して、においのある物質をつくるからです。つまり、汗がくさくなるのは、時間の問題であって、量の多少ではありません。体をこまめに洗い、いつも清潔な衣服を身に着けていれば、においもおさえることができるはずです。その証拠に、手のひらがにおうことは滅多にありません。風通しがいいので雑菌が増えにくく、洗う機会も多いからです。
あぶら症と多汗症は異なる
いつも顔がギトギトしている人や、足がベトベトしている人を、「あぶら症」ということがあります。毛穴が開き気味の人によく見られます。あぶら症は、毛穴から出る脂質が多いために起こる症状です。多汗と同じように、病気でもありませんし、においの原因になることもまずありません。どうしても気になる場合は、ビタミンB2、ビタミンB6を服用すると、毛穴は小さくなるようです。
薬の前に、周囲の理解を得る努力を
多汗症といっても、どのくらい以上の汗をかく場合から、といった基準があるわけではありません。そもそも多汗症そのものが、病気とは考えにくいとされています。したがって気にしないことが大切ですが、日常生活の場面では、そうもいっていられないときがあります。そんなときは、精神安定剤、胃薬、漢方薬などで汗を抑えることができます。ただし、体に合った薬を選ぶことが重要です。副作用も心配されますから、薬に頼る前に、汗が出ても、病気でも不潔なわけでもないことを、まわりの人に理解してもらうようにしたほうが懸命です。
気になる症状については、一人で判断をせず、お近くのクリニックまたは病院で検査をして下さい。専門家の意見や判断をあおぐことをおすすめします。 |