今までとは違う中年の冷え
20、30代では手足が冷たかった気がするけど、最近は肩周りや、腰、下腹部の方が冷たくて、手足は逆にポカポカしている・・・。このように中年になると、冷えのタイプが変わってくる事、知っていましたか?中国発症の医学「東洋医学」では、冷えというのは、まず外側に集結し、長い時間をかけて、体の芯に入ってくるといいます。冷えという軍隊が街中まで入ってきて住人を苦しめる、そんなイメージです。だから、今までとは違う対策を考えていかなければならないのです。
この世代に多い冷えの症状と原因
冷えの症状は、実際に冷たさを感じるものから、一見、関係のないように思えるものまで、さまざまです。腰の周りや下腹部に、まるでシップを貼ったかのようなひんやりした感じがあり、首もとに風が当たっただけで、ゾクゾクっとしたりするのは、冷えを感じる症状です。このほか、だるかったり、むくみがちだったりトイレが近かったり(成人の1日のトイレに行く回数は4〜6回だそうです)。便秘なのに、お腹の調子は下しているみたいにゴロゴロしたりする事もあります。
更年期障害と冷えとの関係
ちょうどこの時期、女性は、更年期という大きな転機を迎えるときでもあります。更年期の代表的な症状のひとつが「冷えのぼせ」という症状です。こちらも、足腰は冷えているのに、胸や頭、顔がほてっているという状態です。上半身だけ汗をかくという人もいます。冷えのぼせが起こる原因は、卵巣機能の低下。それに伴って、ホルモン(内分泌)や自律神経のバランスが崩れてしまいます。アンバランスは体中のあらゆるところに不快症状として現れますが、血管や神経の機能にでると、冷えのぼせ症状が出てくるのです。
食生活で改善しましょう
冷えを改善するには、食生活を見直す事が何よりも大切。しかも、この世代になれば、子供も一人立ちしている事が多く、「自分のための料理」を作る事がたやすくなります。まず、食生活の基本は「外食より、家での食事」「バランスのよい食卓にする」事。特に、昨今の健康ブームによって、「○○を摂ればいい」「××は冷えに効く」といった情報が氾濫しています。単品だけを集中的に摂る事は、メリットだけでなく、デメリットもあるという事を、覚えておきましょう。 理想的な食事とは
食べ物には「冷やす食材」「温める食材」「中間の食材」がある事を知っていますか。簡単にいうと、夏や暖かい地方で収穫されるものは冷やす食材、反対に冬や寒い地方の場合は、温める食材、春や秋に採れるものは中間の食材です。その他、冷える食材は物理的に冷たいもの(氷など)、砂糖(白砂糖)、温める食材は熱を加えたもの、苦味・渋みがあるものです。スーパーで買い物をするときに、ちょっと気を配ってみれば、それだけで十分、理想的な「温かい」食事ができるのです。
もうちょっと、食事にこだわるなら
前述した事を実践するだけでは物足りないという人は、もう少し、料理や食事についてこだわってみましょう。例えば、調味料の白砂糖は、未精白、未漂白のものや、蜂蜜、黒砂糖で代用を。同様に、白米よりは玄米の方が体を温めます。生野菜よりは、乾物がよいので、手間をかけるなら生野菜を自分で干してみましょう。冷やす食材は、生で食べずに、漬けたり、煮込んだり、焼いたりする事。それから、飲み物はもちろん、温かいものを。アルコールであれば、ホットワイン、日本酒の熱燗などがよいでしょう。
どうしても不調が続いたときは
冷えの状態が長引いて、芯にまできている人は、冷えがキッカケとなって、さまざまな症状を引き起こしやすい状態ともいえます。しかも症状は多様で、ひとつひとつ、薬で対応していくわけにはいきません。漢方薬や鍼などを使って、病を診ていく東洋医学では、冷えの体質を少しずつ変えていく方法をとられます。漢方薬の場合は、症状だけでなく、その人の体型やタイプ、病歴なども考慮して、処方されますので、オーダーメイドに近いものになります。鍼の場合は症状をとる事も合わせて行ないますが、衛生の面で使い捨て鍼を用いるところ、清潔な室内にしているところを選びましょう。 |