40歳代以上の女性2人に1人が経験
女性の尿もれが多いということ、知っていましたか?近畿地方の公立病院が地元の40〜74歳3,500人に調査したところ、40歳以上の女性2人に1人が過去1年間に尿もれを経験していたのです。ちなみに男性は10人に1人。全然違いますね。3,500人のうち、病気だと思っている人は25%で、病院に行ったのはたったの3%。困っているけど恥ずかしくて診てもらえない。これが尿もれに悩む人たちの本音のようです。
どうして女性に多いの?
くしゃみやせきをしたら、おしっこがちょっと出ちゃった。重い荷物をよいしょって持ち上げたら、あら。これが女性の尿もれでもっとも多い状況です。これは「腹圧性失禁(ふくあつせいしっきん)」と呼ばれるタイプの尿もれで、くしゃみやせきなど、お腹に力が入ると、おしっこが出てしまうのが特徴です。男性に比べて女性のほうが、尿道が短く、骨盤底筋(こつばんていきん)という筋肉の力が弱いために、尿もれがおこりやすいのです。
年齢のせいだけじゃなかったのです
骨盤底筋は、膀胱、尿道、子宮などを支えている筋肉で、名前のとおり、骨盤の下にあり、ハンモックのような形をしています。この筋肉が弱くなると、膀胱が下がり、尿道を圧迫します。その結果、尿を止めておく力が低下し、尿もれがおきやすい状態になります。そんなところに、くしゃみ、せき、力むなど、強い圧力が加わると、こらえきれずにおしっこがもれてしまうのです。
「骨盤底筋」のゆるみ度をチェックしてみましょう
尿もれは病院の泌尿器科で調べてもらうのが一番ですが、やはり、恥ずかしさが先に立ちます。そのような場合、家でできる簡単なチェック方法を試してみましょう。トイレで普通におしっこをして、その途中で止めてみるだけです。ちゃんとおしっこが止められたら、大丈夫。骨盤底筋がまだ弱くなっていないしるしです。おしっこが止められなかったり、チョロチョロ出てしまったりした人は、筋肉が少し弱くなっているのかもしれません。エクササイズで鍛えましょう。
お尻のエクササイズ
骨盤底筋を強めるエクササイズがあります。方法は簡単です。まず、足と手は伸ばしたまま仰向けに寝ます。そのまま、お尻のあたりをギューッと引き締めます。数秒数えたら、こんどは力を緩めてリラックス。これを1セットとして、1日1回、毎日続けましょう。座っていてもできるので、電車に乗っているときや、家でテレビを見ているときでもできます。腹圧性の尿もれでしたら、2、3ヶ月で大半の人に改善が見られるようです。
毎日の生活で予防しましょう
尿もれが気になって水分を控えている人もいるようですが、濃いおしっこは、膀胱や尿道にあまりよくないといわれています。水分補給は適度にしましょう。また、便秘や太りすぎにも気をつけましょう。いずれも尿もれを悪化させる要因だからです。尿もれが気になるからと外に出たがらない人もいますが、買い物でも、散歩でもいいので、とにかく外で元気よく動くこと。尿もれ対策用の下着やパッドもありますので、それらを使用するとよいでしょう。
尿もれのタイプと主な治療法
尿もれには、腹圧性尿失禁のほか、トイレに行く前に我慢できずに尿がもれてしまう「切迫性尿失禁」、尿がダラダラもれてしまう「溢流性(いつりゅうせい)尿失禁」、尿もれに気づかないなどの「機能性尿失禁」などがあります。いずれも飲み薬、手術、行動療法などで治していきます。切迫性には骨盤底筋エクササイズも有効です。もちろん、使いやすいトイレにするための家の工夫も必要になってきます。 |