

前立腺があまり肥大していない第1期や第2期の初期の場合は、薬物療法を行います。尿の勢いをよくしたり、頻尿を改善したりする作用のあるα1 ブロッカー、前立腺を縮小させる働きのある抗男性ホルモン剤、植物エキス製剤、漢方薬などを用います。
薬物療法で効果が見られない場合や、重症の場合は外科療法を検討します。
外科療法でもっともポピュラーなのは、経尿道的前立腺切除術(TURP)です。これは、内視鏡の先端に電気メスを装着して尿道から挿入し、肥大した前立腺を削り取る方法で、比較的体への負担の少ない治療法です。肥大が大きな場合は、下腹部を切開して前立腺を摘出する前立腺摘出術を行います。
また、通院でできる治療法として、温熱療法があります。温熱療法とは、尿道や直腸にカテーテルを入れ、肥大した前立腺にマイクロ波をあてて高温で温め、前立腺を縮小させる治療法です。肥大の程度が軽い場合は、治療効果が期待できます。
そのほか、尿道にバルーン(ゴム風船のようなもの)を挿入し、バルーンを膨らませて狭くなった尿道を拡張する尿道バルーン拡張術、狭くなった尿道にステントやコイルという器具を挿入して尿道を確保する尿道ステント術、尿道から挿入した内視鏡を用いて前立腺にレーザー光線を照射し、肥大した前立腺を焼いて縮小させるレーザー療法などがあります。

前立腺肥大を悪化させないようにするために、次のようなことに気をつけましょう。
・過度の飲酒を控える。
・便秘になると便が尿道を圧迫するので、便秘にならないようにする。
・頻尿を心配して水分を控えると、脱水になったり、
腎臓障害になったりする恐れがあるため、水分は十分補給する。
・夜間頻尿の人は、夕方から水分をやや控えめにする。
・排尿を我慢しないようにする。
・入浴する際は、血行をよくするためにぬるめの湯にゆっくり浸かる。
・長時間座ったままの姿勢はなるべく避ける。
・血液循環をよくするために、日頃から適度な運動をする。
・過度な性生活は避ける。
また、前立腺肥大から前立腺がんになることはありませんが、がん患者のほぼ100%が前立腺肥大を合併しているといわれています。そのため、がん検診も定期的に受けることが大切です。
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前立腺肥大のほかにも、排尿障害を起こす病気がいくつかあります。
主なものをあげると、神経因性膀胱、膀胱頚部硬化症、膀胱結石、急性および慢性膀胱炎、子宮筋腫などによる膀胱頚部圧迫、膀胱がん、尿道狭窄、尿道結石、尿道腫瘍、前立腺がん、急性および慢性前立腺炎、前立腺結石などです。
これらの中で、前立腺がんは、疾患部位と発病する年齢層が前立腺肥大と同じなので要注意です。50代以上で排尿障害などの異常がみられたら、すぐに泌尿器科を受診することをおすすめします。 |
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