鼻に異物が入ると体の防御反応が働いて、鼻粘膜が異物を排除しようとしますが、その反応が過剰になって鼻粘膜が過敏状態になると、鼻水、くしゃみ、および鼻づまりなどの症状を来たす「アレルギー性鼻炎」という病気が発症します。治療法としては「レーザー治療」をよく耳にしますが、これは鼻粘膜を焼ききってしまう治療法です。様々なリスクを回避し、大切な鼻粘膜の機能を損なわない治療法が近年開発されました。この新しい治療法について解説していきます。
呉孟達医師からのアドバイス
すべての病気において言えることですが、罹った病気をより確実に、より効率的に、そしてより根本的に治していこうと思えば、その原因を部分的に捉えるのではなく、広い角度から体全体をトータルに観察しケアする必要があります。
人間の体に生来備わっている構造や機能に無駄なものはひとつとしてありません。外界との玄関口にあたる鼻腔や口腔の中を覆う粘膜は、外界からの異物やばい菌、ウイルスなどから体を守ってくれるとても大事なものです。その大切で大変デリケートな粘膜を安易に傷付けたり、またその働きをないがしろにすることは、局所の鼻腔や口腔のみならず、体全体の免疫力、抵抗力の低下にも繋がります。体に対してできるだけ傷害や負の影響を与えずに、なおかつしっかりと病気を治療してこそ、“健全な医療”と言えるでしょう。
<呉孟達医師のプロフィール>1994年愛知医科大学大学院修了(医学博士)。愛知医科大学メディカルクリニックにて東洋医学外来開設。平成20年「アレジオ 銀座 クリニック」を開設。愛知医科大学客員教授。